「んーー!おいしいっ!」

「柚巳、毎日ハンバーグでいい!」

「いや、ちゃんと野菜も食べないと。毎日は無理だよ」

無事にご飯を作り終わり、みんなもお風呂を終えてきれいさっぱりになって。

4人で食卓を囲む。

いつもパパがいない夕飯が当たり前だから、4つの椅子がこの時間に埋まるなんてなんだか新鮮。

ハンバーグ、ちゃんと水牧くんの口に合うかな。心配でチラッと目線を向ける。

お箸で一口サイズに切られたハンバーグが、彼の口に運ばれて。

「……うまぁっ」

その声に、ホッと胸を撫で下ろす。

「果歩、うちに来ればいつもおねえちゃんのご飯食べられるよ」

ちょ、柚巳何言って……。

「いつもは無理だよ。水牧くんとこもお家の人がご飯作って水牧くんの帰り待って──」

「ないよ」

「へ……」

私の声を遮るように言った水牧くんの声に反応する。