ケータイ小説 野いちご

魂(こころ)のまきものⅡ

少年が手漕ぎボートに横になり、空を見つめながら川の流れに乗っていた。

少し前のことを考えていたみたいだ。

彼はいじめを受けていた。
砂の味。
地面叩きつけられた体の感覚。

人がなぜ誰かを虐げなければならないのか?
人がなぜそんな辛い思いをしていると考えられずにそんな行動が出来てしまうのか?

それをぼーっと考えながら、どうにかこんなことで悩むのは馬鹿馬鹿しいと思える自分になりたかった。

「どんな人も自分自身ですらも苛めていいということにはならない。どんなバックグラウンドがあって、どんなものを将来背負うことになっているとしても。たったそれだけのことで他人を虐げ、欺こうとする人が存在しない世界をあなたは作りたいはずだ。それをまとめたくて学問を作りたいのですよね。大人も子どもも一緒に気づきとして必要な学問を近くに感じられる形であなたは作りたいんですよね。それがあればきっと良くなるでしょうね」
彼はそう伝えて初めて笑って消えた。


人が人として対等ならそれでいい。
何をしてる人だからとかどんな立場だとかじゃなくて。
そうじゃなくて、人である以上意見や主張は尊重されていいはず。
同じことが出来たら対等だなんて可笑しい。
それを、それをきっとまとめて沢山の人の目に触れる形にしたい。

だから利益とかどうでもいいから、平和になってほしいなという曖昧な願いを具現化したらそうなったんだと確認した。

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