「あー、栗な。言ってなかったっけ?」


「聞いてないよ。栗ちゃん何組なの?」


「隣の1組。体育が一緒だから気づいてると思ってた」


「だって男女一緒にやることってほぼないじゃん」


「まぁたしかにな」


「……」


「……」


気まずい…。


話題が尽きちゃった…。


いつもならこんな沈黙、気にならないのにな…。


「……桜子。あのさぁ」


「うん…?」


スーッと息を吐き、碧がゆっくりと言葉を紡ぎだす。


「定期戦、負けたんだ。6-9で」


え……?


私が帰った時、藤北はかなり調子が良かった。


なのに9点も…?


「海南は1年生の方が多かった。それなのに9点もとられた。笑えるよな」