イチゴ柄の掛布団を勢いよくはぎ取ろうと
したのに

私の右手は、
脳からの指令をはっきりと拒んだ。




右手に感じる優しい熱に
違和感をおぼえ

ゆっくりと、顔を横にひねる。




私の手を包み込み…


ベッドに顔だけ乗せ


真っ赤なメガネをかけたまま寝ている
この人は……





「ひゃっ!!」



驚きが桁違いすぎて

勢いよく、右手を引っこ抜いちゃった。





なっ……ななっ……なんで?

氷牙さんが寝ているの?



床に座り、ベッドに顔だけ乗せ。

しかも、私の手を握った状態で!!