「…うっ」


胸が……ジリジリする……

焼け…こげ…そぅ……




激痛の波に襲われるたび

私は、
氷牙さんの腕の中で体をくねらせ。



「息…できなぃ……
 痛…ぃ……んんっ……」



痛みを逃がしたくて

氷牙さんのタキシードを
ぎゅーぎゅー握りしめる。





「辛いよな? 苦しいよな?
 ほんとごめん。ごめんな」


「もう……ムリ……」


「耐えてくれ、みくる!」




この激痛になんて……

耐えられないよ……




「みくる、目を開けろ!
 オイっ、頼むから!」



氷牙さんの、涙交じりの怒鳴り声が

私の耳を攻撃するかのように
突き刺さった瞬間。


痛みにこらえきれなくなった私の意識が、
プツンと途絶えた。