ケータイ小説 野いちご

星屑の涙に君を想う



「もう一回、星奈から告りなよ」


 え…………、

「えぇええっ⁉」

 私は思わず、ガタン!と音を立てて立ち上がった。

 はっ! いけない。

 パパパッと店内を見ても、特に誰も気にしていないようだ。よかった。

 気を持ち直して、前のめりになって夏希ちゃんにささやく。

「そ、それ、どういうこと?」

「だからさ。星奈は『別れよう』って言われて、『いいよ』とは言ってないんでしょ? だからもう一回告って、一ノ瀬に星奈のあつ~い気持ちをぶつけて、ほれ直させるってわけよ」

「えーっ?」

 私、さっきから驚いてばっかりだ。

 でも、本当に夏希ちゃんが、拍子抜けすることばかり言うんだもの。

 もう一回告白する、なんて……。

 去年のときだって、勇気をふり絞っての告白だったんだもの。

 もう一回、なんて、小心者の私にはハードルが高すぎる!

「わ、私にはできないよ!」

「ええ? 去年、一ノ瀬と付き合うことになったときに、嬉々としてあたしに報告してた星奈なのに?」

 告れないの~?と夏希ちゃんが煽ってくる。

「うう……」

 なんか腹が立ってきた~。

「……が、がんばって、みようかな……」

 ポツリと、私はつぶやいた。

 やっぱり、私は海くんの彼女でいたい。

 彼との仲を取り戻すためには、行動しないとなにも始まらない!

 夏希ちゃんは、

「うん! がんばれ星奈。応援してる」

 と、笑顔でうなずいてくれた。

「ありがとう……!」

 改めて、〝親友〟という存在に感謝だ。


 フラれたんだから、もう海くんとは離れなきゃいけないんだって、暗い思いでいた。

 でも、もう一回。チャンスなら、いくらでもあるんだ。

 なんだか、ムクムク明るい気持ちが湧いてきた。

 決めたからには、絶対に達成してみせよう。

 海くんにもう一度告白して、仲を取り戻す!

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