「はぁ……好きすぎてむり……大好きですよ、お嬢様」
「わ、分かりましたから、離れて……っ!」
もう、耳元で囁かないでぇぇぇぇーーー!!
なんか好きとか聞こえるけど、それどころじゃないっーーー!!
「お嬢様の命令です。仕方かありませんね。
ですが離れる代わりに、後でもう一度、抱きしめてもいいですか?」
「んっ……」
だから、耳元はくすぐったいんだってばーーー!!
「そんな甘い声、俺以外に聞かせないでくださいね?」
「わ、分かりましたからっ!!」
もう無理だ。
さっきから黒木さんから放たれてる雰囲気が甘すぎて、全身が熱い……
もう、頭ショートしそう……
「あとでハグするのも?」
「わ、分かりました……って、えっ!?」
「言質は、ちゃんと取りましたからね?」
そっと体を離して覗き込んできたその表情は、嬉しさがビシバシと伝わってくるほどのイケメンスマイル。
「っ~!!」
そ、そんなぁぁぁぁーーー!!