「今、全部食べるのは勿体ないから残りは家に帰ってから食べるね」

「あ、はい」

「1つ1つ大事にして食べます」

「たかがトリュフチョコで大げさすぎでは?」

「だって好きな子から貰ったチョコだもん。めっちゃ嬉しいし大切にしたい」

「……」

悠里くんの口から好きな子と言われ、ぽっと一瞬で頬が熱くなる。


「…遠藤さん、照れてる。かわいい」

「なっ…!?かわいいだなんてそんな…
ってゆーかそんなじろじろ見ないでいただけると……」


もうやだ…
今私、顔真っ赤だ。恥ずかしい。

余裕なさすぎだよ……


「チョコありがとね。お礼何がいいかなあ?」

「もうお礼のこと考えてくれてるの!?別にお返しとか大丈夫だよ?」

「うん、ホワイトデーは勿論渡すよ。でも今何かお礼がしたくてさ」

「いいよそんなの。私は悠里くんとお付き合いできたことで十分お腹いっぱいだし、何もいらないよ」

今の私の言葉で悠里くんはキュンっとときめき心臓を押さえた。


悠里くんがただ側にいてくれるだけでいいと思ってるのは私だけかな?