「なーに急に?」



そう聞くと、綾羽くんは「んー」と小さく唸り、抱きしめていたクッションを置いた。


おいで、とでも言うように
両手を私に向けて広げてくる。




「どうしたの?甘えたさん?」


「俺はいつも甘えただもん」




綾羽くんが"早く"と目で催促してくるので、私はゆっくり彼のもとへと向かった。