私ひとりが残された部屋には、出来上がったばかりの、シチューの美味しそうな匂いだけが漂っている。


冷めても食べることなく、爽介さんが帰ってくるのを待っていたけれど、その日ーー、爽介さんが、家に帰ってくることは無かった。