「お母さん!今の聞いた?私の事をお姉様って......!こんな可愛い妹が出来て嬉しいっ」



あれ?思っていた反応と違う。どこかテンションがお母様と似ているような......。


でも、嫌われてはいないようでよかったと、ほっとした。

突然の結婚で、しかも事後報告。相手はどこかの令嬢って訳でもなく、一般人なのに反対されないこの対応に、拍子抜けしてしまう。


本当に私でいいのだろうかーー。

もし、さっきお姉様が言っていた、爽介さんを救った人と勘違いされているなら、申し訳なくなる。



「あ、あの......」


「どうしたの?」


「さっき、春妃お姉様が言っていたのってーー」



爽介さんがいない場所で聞いてもいいものか迷ったけれど、聞いておかないとなんの否定もできない。


だけど、お義母様とお姉様が顔を見合せて目で何かを語ったあと、お義母様が私の方を向いてーー。



「あれは、なんでもないの。気にしないで」



そう言った。