〖SIDE 光莉〗




「光莉、来週の予選、応援来てくれるんだって?」

「あ、うん!篠宮くんが誘ってくれて……」

「ふうん〜?」




二学期、最終日。
教室でこもりんと雑談中。



ああそうだ。


合宿のとき、風邪をこじらせて苦しんでいたこもりんだけれど、もうすっかりよくなって全快だよ。

お約束のドーナツは、このまえしっかりおごってもらった。



ええと、そう、こもりんと何の話をしていたかというと。


来週、冬の大会の予選があるんだって。
その試合について、なんだけど。


ついこの間、篠宮くんが願ったり叶ったりの提案をしてくれたの。




『瑞沢、今度の試合、観に来てくれない?』




って。

二つ返事で頷いたのは言うまでもないかな。




────という、ただその話をしていたんだけど。



こもりんは謎の含み笑いを浮かべている。

にやにやと口角をあげていて……、え、なんで?



その真意が読めず、きょとんとしていると。