周晴さんは両手で、繋いでいる私の手を包み込んだ。

「俺の一生をかけて周りの困難からあなたを守り、一生をかけてあなたを幸せにすることを約束します」

周晴さんは唇を動かすと、
「――俺と、結婚してください」
と、言った。

その瞬間、私の目から涙がこぼれ落ちた。

返事は、もう決まっている。

震えそうになる唇を動かすと、
「――はい…」

音を発して、返事をした。

「――私を…大好きな人の、お嫁さんにしてください…。

大好きな人の、そばにいさせてください…」

私は言った。

私たちの間には、もう何もない。

これからは、この人と一緒にいていいんだ。

周晴さんは微笑んで、私の頬を伝っている涙を指でぬぐった。