微笑んで言った爽介さんは、どこまでマイペースなのだろう。


私を抱きしめ直し、抱え込んだまま目を閉じて、数分後には、規則正しい寝息が聞こえてきた。



「どうしたらいいの......」



いくら、好きじゃない人とはいえ、書類上の旦那様と、ベットの上でこの距離。

さらにイケメンと来た。そんなの、ドキドキしないはずがないのだ。


私は爽介さんの腕の中で、自分の身体中に響く速く強い心臓の音を聞いているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。