「休み時間、くるね」

「うん!」

 ちょっとだけ元気を取り戻して、自分の教室に戻って行った鈴くん。

 よかったぁ……!

 あの顔で、教室に行かれたら心がいたくて仕方がないよぉ……!

「あいかわらずだなぁ。鈴」

 クラスの男の子達がそんな事を話している。

 確かに、鈴くんって、意外と過保護。

 普通だったら、過保護にされる方だとおもうのに……! でも、総長を倒したっていったら、過保護にされるっていうのは、ないと思うと思える……!

 

 その日の休み時間は、毎回鈴くんは来た。


 放課後、鈴くんと手を繋いで帰っていた。


 その時だった。

「うゎぁっ!鈴様ぁ!」

 うぅ……女の子だ……

 思わず、鈴くんの後ろに隠れてしまった。

 ん……?違う学校の子だ……。

「あ?お前ら誰だ。どけよ」

 ヒッ……!

 や、やっぱり、怖い……!

「ひっ……!」

 女の子達も怯えているのか、ひっと声を上げてさっていった。

「先輩?大丈夫?」

 優しい声色……。「う、うん……」

「ごめん。怖がらせちゃって……」

 ああ……!そんな可哀想な顔しないでぇ……!

 胸が痛いよぉ……!

 私は、思わずギュッと抱きしめた。

「!?」

 ビクッとした鈴くん。

「可哀想な顔しないでっ……!」

「ふっ。はーぁい」

 笑いながら、はーぁいと絶対次もやるなとわかる返事をしてきた鈴くん。