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「「ハッピバースデーディアひかりー、ハッピバースデートゥーユー!!」」



バースデーソング、のち、盛大な拍手。



「おめでとう〜!」

「ありがとう〜!」

「ほら、ローソク消して!」



ケーキ……ではなく、たこ焼きの上に飾られたロウソク。
促されるままに、その火を勢いよく、ふうっと吹き消した。


一発でぜんぶの火が消えて、またぱちぱちと拍手が起こる。

今日は8月3日、私の誕生日。



「瑞沢光莉、17歳になりました〜!」



手を挙げて高らかに宣言すると、いつの間に準備してくれていたのか、パンパンッとクラッカーが鳴り響く。

キラキラのカラーテープが顔に直撃してきた。

みんなの笑顔に囲まれて、嬉しい楽しい、賑やかなセブンティーンの幕開けだ。



こもりんが中心となって準備してくれたという、今日の誕生日会。
会場はたまちゃんのおうちだ。


たまちゃんの家は、個人経営のカフェレストランなの。
今日はちょうど定休日で、その広いオープンスペースを貸してくれることになったのだ。