「しりとりゲームに、かんぱーい!」


愛海の合図で、私たち4人は祝杯をあげた。


とはいっても、ファミレスのドリンクバーだったが。


「楽勝だったな?」


良一はお腹が空いたのか、ハンバーグセットを食べ出した。


「しりとりは1日1回。クリアするごとに3000ポイントが入ってくるから、頑張って貯めるとブランド品に変えたりできる!」


俄然、張り切っている愛海はバッグを狙うという。


1ポイント1円の計算だ。


私は、こうやってたまにプチ贅沢できればそれでいいかな、なんて。


「良一は何にするー?」


向かい合ったカップルの2人は、1つのスマホを覗き込んでああでもない、こうでもないと言い合っている。


そうなると__同じく向かい合っている私と祐希は、手持ちぶたさなわけで。


「__久しぶりだな」


ボソっと祐希が言った。


「あっ、うん」


それだけ答えると、手元に視線を落とす。


こう間近で祐くんを見るのは__なんだか照れるし、髪の毛をおっ立てて変形の学ランを着ている祐くんは、誰が見ても威圧的だ。


「えっ、2人とも知り合いだったの!?」


1番、聞かれたくなかった愛海が騒ぎ出す。