モフモフとの同居開始にあたり、私はなんとしてもこの勤務体系が欲しかった! 新薬開発? へへへっ、それっておいしいの? そんなものよりなによりも、私にはモフモフと過ごす時間が大事だ!
 しかも製薬会社の研究職なら高給だから、目玉が落っこちちゃうくらい高級な缶詰だって、新しいお洋服だっておもちゃだって、モフモフの望むがままに貢ぎ放題。
 就職活動を頑張ったのも、ドラッグストアや調剤薬局の不規則かつ長時間に及ぶ勤務を回避してモフモフとゆっくり過ごしたい、モフモフに貢ぎたい、その一心に尽きた。
 ……ずっと、ずっと、憧れていた。触ればふわりと沈み込む、モフモフたちに――。彼らは抱き締めれば温かで、見つめれば、つぶらな瞳で私を見つめ返してくれるのだろう。
 あぁ――、モフモフと共に過ごす日常は、どんなにか喜びに満ちているんだろう!?