「治ってきたしそろそろやんねーと」

そうなんだ…なんだか安心。

「にしてもよく覚えてんな?俺が怪我したってこと」

『そりゃ覚えてるよ。あのとき裕也の傍にいたの私だし』

あ…いますごい変なこと言った気がする。

付き合ってるころのノリで言ってしまった…。

「美紅、おれあのとき…『ご、ごめん!やっぱ先行くね!』

この場の空気に慣れず、なにか言いかけた裕也を無視して全速力で走る。



ハアハアッ

脚には自信があるため、すぐに学校に着いた。

「美紅おはよ…ってどうしたの?」