智「やーっと終わったか。んーで、話ってなんだ?」
…私はこの人がなんでこんなことをするのか、ついこの前はっきりとわかった。
『貴方、本当は私たち神崎組の元一員だったんでしょ?』
そう聞くと、奴の目が大きく開かれる。
『私の両親に追い出されたから復讐しようと考えた。…違う?』
智「…そうだよ。俺はなお前らに追い出されてから、異様な目でしか見られなかったんだよ。…だから殺したくて仕方がなかった」
この人は結局弱いだけだ。

『…理由を知ってるの?…どうして貴方を追い出したのか』
智「知らねえよ。気付いたら追い出されてたんだよ」
知らないんだ…。知らないのに殺したの?
『貴方を守るために、追い出したのよ』
そう、両親はこの男を守るためにわざと追い出したのだ。
智「なに言ってんだよ…んなわけねえだろ!」

『私もそんなことないって思ってた…けど本当だった。貴方が追い出される前に抗戦があったらしいじゃない?それは分かるよね』
智「ああ…大規模だったやつか」
『それはね、貴方を狙っての抗戦だったの』