ケータイ小説 野いちご

「さぁ、始まりました大運動会! 一種目目は玉入れです! 赤勝て! 青勝て! 両方負けるな!!」


幼い子鬼の声がマイクに乗って聞こえて来る。


どうやらマイクの取り合いをしているようで、途中から「今度は僕の番だよ!」とか「違うよ、俺の方が先に待ってたんだぞ!」という言い争いが聞こえて来た。


俺は子鬼たちのアナウンスを聞きながら懸命に玉を籠へと入れて行く。


一体なにをさせられているんだと思わなくはない。


だけど、相手はなにせ鬼なのだ。


言う事を聞かなければどうなるかわかったものではない。


だから玉入れを一生懸命やる以外に方法はなかった。


「はい、終了!!」


パンッ! と、空砲の音が聞こえて来て俺たちは手を止めた。


たった5分だったというのに、全身汗だくだ。

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