今、お尻って…


尻って…。


沢尻くんが…


お尻って…。


「告白された女の子と付き合ったら、お尻を触らせてもらえるかなって…」


一気に鳥肌が立った。


こんな可愛い顔をしていて、お尻が好き…だなんて。


「でも、全員なんか違うくって! だから別れて…付き合って…ってしてたんです!」


な、なんだそれ。
どんな理由だよ!


「で、去年…ミスコンで水着審査があって…その時の愛先輩のおし…」


「わーーー!! もう言わないで! それ以上言わないで!!!」


私はそう叫んだ。


あまりに叫び過ぎて息切れする。


…なに?
沢尻くんも、もしかして…へ、変態?


「愛先輩! お願いします!! お尻触らせてください!!」


「嫌じゃボケー!!」


いい子だと思ってたのに!


私は階段を下りて逃げる。


「一回だけ! 一回だけでいいんですー!」


「無理無理! 絶対無理!!」


「じゃあ付き合ってください!」


「余計無理―!」


まさか、変態が一匹増えるなんて。
私はため息をつきつつ、変態二号から逃げた。


「あ、主井さん! 今日こそ匂いを瓶につめさせてくれ!」


「わあああ!! 変態が増えたー!!」


二匹の変態に追いかけられ、私は全力疾走した。
誰か、この変態達をどうにかしてくれ!!