「笹木羽瑠ちゃん、ちょっと来てくれる?」



文化祭が終わってすぐ、まだお祭りの余韻の残る放課後。

生徒会もしばらくは落ち着くからやることがなくて、久しぶりに早く家に帰ろうと鞄を持って立ち上がった時。

隣のクラスの女の子たち3人が私の机の前に立ちはだかった。


なんだか不機嫌な3人に、不穏な雰囲気に、一緒にいた菜乃ちゃんが心配そうに私を見る。

彼女たちが言いたいことは何となくわかってしまって、静かにうなずいた。

不安げに私を見つめる菜乃ちゃんに「大丈夫」と笑って伝えて、彼女たちに続いて教室を出た。