「結菜ちゃんごめんね
布団のはがすよ。」


無言のまま布団に潜っていたから、陽翔先生に布団をはがされちゃった………


顔はもう涙でぐちゃぐちゃだし、
まだ何もしてないのに泣いていたらビックリしちゃうよね………


「………結菜ちゃん、大丈夫？

…もしかして……検査怖くなっちゃったかな？」


すぐに顔を撫でながらそう問いかけてくれる先生………

何も言ってないの私の気持ちをわかってくれて嬉しかったけど、涙は止まってくれなくて泣きながら答えた。


「……うん ｸﾞｽﾝ」


「………そっか、もっと早く気づいてあげられなくてごめんな。

でもこんなふうに、怖くなったときは一人で泣かないで俺のことすぐに呼んで」


「……でも、先生忙しいのに
そんなことで呼べないよ。」


「大丈夫、俺まだ担当患者結菜ちゃんだけだし、少しでも、結菜ちゃんの支えになれるなら凄く嬉しいから」


「陽翔先生、ありがとう」


ニコッと笑う先生の顔を見ると少しだけ不安が和らいできた。