男たちの視線を遮断するように、隙間もないほど密着して綾乃の腰に手を回す。


すると驚いたように肩をビクンと揺らして、まんまるの瞳をこちらに向ける綾乃。


その顔がたまらなく可愛いってこと、きっと綾乃はわかっていない。


これだけあからさまにしても、綾乃にはちっとも伝わらなくて俺だけがひとりでヤキモキしてる。



綾乃以外は全部同じで、目にも入らない。


5歳の時から、俺の世界のすべては綾乃だった。



なぁ、わかってんの?


こんなにも好きだってこと。