「で?…まだ別れないってこと?」


「はい!このチャンス!逃すわけにはいきません」


そして


「絶対に多岐くんを落として見せます!」


「ククク…なるほど、君めっちゃ面白いね」


口元を覆って肩を震わせる多岐くん



「ありがとうございます!」


「わかった…じゃあまだ別れないでおこうか」


よっしゃ!


「でもさ、俺は絶対落ちないよ?君なんかに」


なっ


「それは分からないでしょ!」


「いいや、自信があるよ。君のことは好きにならない」


ぐ…


「いや!可能性はあります!」


「ないって」


「だったら作ります!多岐くんが私に恋する可能性を!」


「ふふ、ゲームみたいだね」


げーむ?


「君に落ちたら俺の負け、君が諦めたら君の負け」


…なるほど


そんなの!


「絶対勝てますねそれ」


「いや、勝つのは俺だよ」


やってやる!




「予告します!
多岐くんは!私を!好きに!なる!」


「ならない」