ギュッと抱きしめられた腕。


落とされる、数えきれないくらいの熱にどうにかなっちゃいそうで。


もう、無理………っ



そう思っていたら、そっと唇が離された。


ボッーとする頭と、視点が合わないぼんやりとした目で成宮を見上げれば、



「っ!!」


息が詰まりそうなくらいの、熱のこもった瞳がわたしをじっと見ていて。


ドクドクと心臓がものすごい速さで再び暴れ出す。


射抜くようなその目から、視線を逸らしたくても身体が固まって動かない。


「な、り……みやっ……?」


そして、距離を詰められたと思ったときには耳元で唇が掠める感覚。











「………お前さ、俺のこと好きだろ」




――――――――甘く、低く。



囁くように呟かれたその声は、今まで幾度となく聞いてきた声よりも、何倍も何十倍も甘ったるかった。