耳元で囁かれて、これでもかっていうくらい熱を与えられて。

その甘さに、めまいがしそうなくらいクラクラして、もうどうにかなっちゃいそう……

全身が燃えるように、熱い。


身体中が、成宮の声に反応してるみたい。


「ふっ……、可愛いやつ」


黙ってると、なんだか嬉しそうにそう言われた。

そして、視界を塞いでいたネクタイがシュルっと解かれて。


「お前、そういうとこあるから……ほんと好き」


唇がくっつきそうなその距離に、心臓が一瞬止まりそうになった。

ニヤッと笑う意地悪な顔に、また胸がトクンっと跳ね上がって。

ああ、わたしこの顔、好きだなぁ……



成宮の制服のシャツをキュッと掴んで、



「なり、みやっ……」


「っ!!」



ぼやけた瞳と震える声で成宮を見上げた時。



「―――――――」



ドアのすぐ近くで、声がした。