蒼がいなくなると…大変心細いのはたしか。
「……いなくならないでほしい」
「……ちゃんと隣にいるから」
ちょっとだけ空いていた隙間を埋めるように、蒼がお尻をずらして私の方へ寄って来た。
「……な、なに?」
「なにって、いいだろ別に。ちょっと近寄るくらい」
「あ、暑いから…!」
肩が触れていたけど、逃げるように蒼に背を向ける。
そのまま、またかき氷を食べるのを再開すると。
「ひぁ…っ」
後ろから、蒼の腕がお腹のあたりにまわってきて、
驚いてかき氷のカップを落としてしまった。
「あーあ。もったいない」
「蒼のせいで落とした…!」
「あとちょっとだったから、いいだろ」