良の家ならきっと余るほどの食材を持っているだろうから、人間を食べる必要はないだろう。


しばらくコール音を聞いた後、電話が繋がった。


『もしもし?』


くぐもった良の声が聞こえてきてあたしは思わず飛び上がりそうになるほど嬉しさを感じた。


「良! 今家にいる!?」


『いる。唯香から連絡が来るなんて思ってなかったから、物置に隠れて電話してるんだ』


だから良の声はくぐもっているようだ。