「それで、そんな片瀬に協力してほしいことがあって、ここに呼び出したんだよ」


「きょ、協力…?」



そのコトバにふっと顔を上げた途端。


トンっとわたしが立っているうしろの壁に手をつく成宮。


こ、これが壁ドンっ…!!


初めてされた…


しかも、推しに!!


じゃなくって!!



今はオタクモード封印!!



冷静になれ、自分っ!!



「そ。俺の特訓に付き合ってよ」



ひぃっ…!!


にっこり笑ったその笑みは先程の自然なものとは違い、どこかゾクッとするものだった。