光が射した。

世界は光で溢れている。

突然の大きな変化に戸惑った私は、声を出すことも忘れ周りをきょろきょろと見回すことしかできなかった。

「アヤちゃんの目にぴったりではないけど、このレンズ入れたら結構見えるんじゃない?」

「…レンズ?」

「ああごめん。今ね、君の目に使い捨てコンタクト入れたの」

だからか。

めがねもしていないのに、周りがはっきり見えるなんてへんだって思ったんだ。

視野が広くなるせいだろうか、めがねよりもずいぶん楽。

「僕んちね、いろんな女の子が来るからさ、結構忘れ物多いんだよ。そのコンタクトレンズもそう。すごく目が悪い子だったから、度数アヤちゃんと同じくらいだと思って」