いまはお昼休み。


机をひっつけてお昼を食べていた私とすうちゃんは、こっちゃんの言葉に顔を見合わせた。



「買い物?いいけど、突然だね」


すうちゃんはそう言ってスケジュールを確認するためにスマホを開いた。


「うん、今日は予定入ってないからいける。カヤは?」

「私も今日はバイトないから大丈夫」


こっちゃんがやったー!と手を叩いて喜びをあらわした。



「琴音、ずいぶんとテンション高いね」


すうちゃんが苦笑気味に言った。



「だってオリエンテーション、楽しみなんだもん!買いそろえたいものもあるし……あっ、なんならおそろいでパジャマとか買わない?」


そしてこっちゃんが口にしたのは、流行に疎い私でも聞いたことのある有名なブランドだった。


こっそりスマホで検索してみると、パジャマ一式でゼロが4個もついていたからひっと息をのむ。



……パジャマってこんなに高いの?


私が持っている部屋着の中でも、一番高くて2000円程度。

しかも上下セットでだから、実質一枚1000円だった。