明日は誰の罪を裁いて命を奪うんだろう。

罪人はみんな、裁きのメッセージ通りの凄惨な最期を迎えている。

使い人として、裁きのメッセージを送る環奈だったが、その時の自分は氷のように冷たく、今までの自分とまったくちがう。そのことも環奈は不安だった。

私が私じゃなくなるみたい……怖い、怖いよ、雅彦……。

環奈は枕に顔をうずめて泣く。

雅彦がいたら、おでこをくっつけて、

「バカだな、泣くなよ。環奈はおれが守るから」

と言ってくれるだろう。

雅彦の温もりを思い出しながら、環奈は浅い眠りについたのだった。