龍虎『待て』


璃夢『はい?』


龍虎『さっき教室の方に向かっていくのを見たぞ』


璃夢『ホントですか!!?』


龍虎『あぁ。俺は顔を覚えるのが得意な方だから間違いない』


璃夢『ほんとに何とお礼を言ったらいいのかっ…ありがとうございます!いつかこの恩を返しますので!!』












ということがあったのだ。

月城先輩に言われて教室のある階を回っていたら胡桃先輩と山下くんたちを見つけたというわけだ。


山下くんはどっちかって言うと、真面目な子だし、髪の色も茶色。

月城先輩の言った通りの男の子だったよ


龍虎「気にするな。お前が悲しそうな顔をしているのは見たくないからな」


ほんと、なんでこんな赤の他人の私のこと気にかけてくれるんだろう。月城先輩、すごくいい人じゃん。


龍虎「それで?」


璃夢「?」


『それで?』とは?え?なに?あと、何忘れてるかな…。何も忘れてないと思うんだけど…。


龍虎「この3ヶ月、お前のやりたいようにやらせるのも大事だと思って黙って見ていた。だが……もう終わりだ。この学校を辞めて普通の高校に通え」


いつかはまた言われると思ってた。

月城先輩は小さい頃の私を知っているらしく、私を女だと信じて疑わないらしい。


私は月城先輩と会った記憶もないから、何にしても勘違いだと思うんだけど…。


一体どうしたらいいんだろう…。何をしても私が男の子だって証明はできないんだし…。


「学校をやめろ!?」


すると、私じゃない誰かが『学校をやめろ』発言に反応した


声のした方には、翼と雪くんがいた