「そんなハズないと思うんだけどなぁ……」


そう言いながらも、亜沙美は自分の舌を気にして鏡を確認している。


ここはあたしの部屋で、3人で集まって時間を潰していた。


消灯時間の10時は過ぎているけれど、そんな時間に寝る生徒はいない。


みんな自分の部屋で思い思いの時間を過ごしているのだ。


「それよりさ、みんなが寝静まるのは12時くらいだから、それまで仮眠してようよ」


あたしはそう提案して、自分のベッドへ潜りこんだ。


「寝るの?」


瞳が驚いた顔を向ける。


「そうだよ? だって、男子たちが来たら朝まで起きてるでしょ?」


あたしの言葉に亜沙美がニヤついた笑みを浮かべた。


「起きてるんじゃなくて、寝かせてくれないの間違いじゃない?」


「うるさいなぁ」


亜沙美の言葉にムッとした返事をして、あたしは目を閉じたのだった。