「つーばーさ!
遅いよ?もう、また寝坊したのー?」



朝。

家が隣同士で昔から幼なじみという関係で、もともと仲がよかった俺たち。


だから、登下校は意味もなく一緒にしていた。



「…いつも来るの早いんだよ。
梨沙と違って、俺は朝に弱いんだからさぁ」



他愛もない会話から始まって。


「えー?そんなこと言ってたら、明日から迎えに来てあげないよ?」


屈託ない笑顔をみせる梨沙のことが、いつの間にか好きになってたんだろう。



俺たちが付き合うのにそう時間はかからず。






「翼と梨沙ってまじでお似合い」




そう言われることも多々あった。