「へ?」










「あんたになんか、雷斗興味ないから」








「それは……」










「なに、文句でもあるわけ?」










「それは」










聖美は、ムカついたようで思いっきりハルカの髪の毛を引っ張った。















「あんたがする返事はハイだけ。それ以外は喋んな」









「な、なんでこんなことするの?」











「目障りだから。」









「違う。こうでもしないと私に取られるからでしょ?」









「はぁ?」










「確かに聖美さんは綺麗だけど、雷斗は本当の性格に気づいてるはず」








「なっ!」












聖美が、怒りのあまり手を振りあげると後ろから低い声が響いた。











「その通り」









「っ!雷斗!」









「聖美、その手を離せ」









「で、でも」










「昨日も言っただろ。俺はお前のことなんて好きじゃない」









その言葉を聞いて、今にも泣きそうな聖美はハルカの髪の毛を離してその場を立ち去った。










その場に残された2人の体に緊張感が残る。












「大丈夫か?」









「うん」










「ごめん、俺のせいで」









「別に雷斗のせいじゃない」








「そう。」








「……」








「……」









「……」










「あのさ。言いたいことあったんだけど」









「うん。」









「おれ、ハルカのこと好きみたい」









「っ、」










「だから、付き合って、くれないか?」










「っ、」












「別に、嫌ならいいんだ。」












「私も」










「?」












「私も、雷斗のこと好きみたい」












「!ほ、ホントか!?」










「うん」












「や、やったー!」











その日から、2人のラブラブ生活がやってくるはずだった。








しかし、そんな簡単にことが流れないことを風のささやきが伝えてくる。