「ありがとうございましたー」









「じゃーな」










瑠樺が帰ったあと男子たちの頭から、女の子のように笑った瑠樺の顔が離れていかなかった。









その日の夜は次の日の学校の準備を終わらせて、ゆっくりとテレビを見ることにした。










昌美さんが食器を洗うのを見ながら、テレビに目を向けると1本の電話が入ってくる。












『もしもし、音羽だけど見た?』









「見た?って何を?」











『雑誌よ。昨日とった』









「いや、」









『サンプル送ったはずなんだけど』










「ちょっと待って、昌美さーん。雑誌届いた?」











「届いたよー。そこに置いてるけど」









「あー、あったあった。ってなにこれ!」








『"今人気の3人が手を組む時が来た!"凄いキャッチフレーズよね』









「うん。それに手、組んでないし」









『それがね。あっちの社長から連絡来たのよ。一緒に曲出さないかって』









「うそでしょ!それでなんて言ったの?」








『圧に押されちゃった』









「まじでー……。学校休んだらバレるじゃん」








『そこが問題なのよね。こっちで交渉しとくから安心して』









「よろしく」







これからどうなっちゃうんだろう?







そんなことしか頭に浮かばずもう寝ることにした。






これからハルカの苦戦する毎日が来るのだ……。