「起きろー!」










目覚まし時計がなる五分前。









階段の下から叫ばれて起きたのは、寝癖をつけた一人の女の子だった。







眠たい目を擦りながら、部屋を出てリビングに向かう。








するとそこには豪華な朝食が並べてあった。







半熟の目玉焼きに、ソーセージ。








ふわっとした卵焼きにチキンサラダ。










フランスパンの上にはチーズが乗っている。







他にもデザートまであり、洋食か和食か分からない。






この家に暮らし始めた時は毎日驚いてばかりだったが、もう驚くことは無い。









無言のまま手を合わせて口に運ぶと、甘い卵焼きが口いっぱいに広がっていく。











「どう?」










「美味しい」










「いつもより甘くしたんだけど、疲れてるからだにはピッタリでしょ?」










「うん。」









短い会話のキャッチボールをした後、いつも登校している学校の制服を身に纏う。









スカートの丈は自由で黒と赤の縞模様。









夏はセーラー服で、冬はそのスカートと丈の短いオシャレなブレザーを着る。