私は先生に連れられて、今、国語専用の資料室にいる。





あれから先生は何も言わず終始無言だった。






「…あの、先生?」





『ごめんな、野崎がお前に余計な事言った。』






「ど、どうしてそれを?」






『お前らが話してるの見てたから。野崎に聞いたら付き合ってた事話したって。』





「私、気にしてません。大丈夫です。」





先生の口から付き合ってた事を聞くのは正直きつい。





早くここから出たい。






「じゃあ私今日は帰ります。明日は作業に集中するので。」





と、私はドアを開けようとした。






『待てって。』






後ろからふわっといつもの柔軟剤の香りがした。






ぎゅっ






「っせんせ…!!」






『なんで。』







「ん?」