そう言われて大人しく座って待つことにした。もう少ししたら修さんを起こしに行こう。そう思い、何気なくスマホの画面を開いた。

「え?」

そこにはおびただしいほどの着信。登録していない番号からのもので、夜中から朝方まで続いている。最終の履歴は十分ほど前だった。

誰だろう?

わからないけれど、なぜだか嫌な予感がする。画面を凝視しながら固まっていると、再び画面に番号が浮かび上がった。

これだけかけてきているということは、なにかよっぽどの用事でもあるのだろうか。でも登録していない番号からの着信に出るのはためらわれる。

悩んだ末、出ないことにした。というよりも、悩んでいるうちに着信が切れたのだ。そのことにホッとしつつ、朝ご飯が出来上がるタイミングで修さんを起こしに二階へ。

着信のことが気にならないといえばウソになるけれど、それ以降かかってくることはなく、一時間もしないうちにすっかり頭から消えてなくなっていた。