「菜月、気にすんなよな…」



「なる訳ないじゃん、いちいちなってたら、好きな人、追えないもんっ♪」



涙をこらえて、無理に笑ってるのかな?



空を見上げて笑ってた。



「暗くなるのもさ、早くなってきたよね。夜に変わる瞬間ってさ、特別に綺麗だよね?」



薄暗く、街中もライトアップされてくる時刻。



綺麗だと素直に思える気持ちがあるのに、好きになっただけなのに…



菜月を悪く言うなんて許せない。



菜月には良い所が沢山あるのに!!



「菜月…俺、ずっと応援するから…」



「え?」



「好きな奴と居れるように応援するから…」



「…うん」



菜月は優しく微笑み、俺に別れを告げた。



暗くなる中、菜月を一人で家に帰すのは忍びないがバイトの時間が迫っていた…。