「あ、あの……」

「本当に可愛いなぁ~アイリスは。
義妹と言わずに俺の妻にしたいぐらいだ!」

えっ……えぇっ!?
驚いているとベリッと陛下が私とリュウ様を
引き剥がした。そして私を抱き締められる。

「おい、リュウ。アイリスは、俺の女なんだ!
気安く嫁にするとか言うな」

「アハハッ……冗談だよ。
ルチアは、ヤキモチ妬きだなぁ~」

「うるさい。」

ヤキモチを妬いたかのように怒ってくれた。
陛下……。
ギャーギャーと騒いでいる陛下とリュウ様との
やり取りを見ていて何だかホッとした。
元の生活に戻ったのだと。
2人が、騒いでいたら大臣の1人がこちらに来た。

「それよりも東洋の忍びは、どうなさる気ですか?
あれだけの重罪を犯したのだから
死刑になってもおかしくありませんぞ」

影近達のことを言ってきた。死刑!?
それは、さすがに……。
いくら陛下を殺そうとしたけど
そこまでやらなくても……。
すると陛下は、チラッと私を見て

「もう一度会ってから決める。
彼らは、罪を犯したがイージスに依頼されて
やったことだ。それに、理由がどうあれアイリスとは、
親戚関係の間柄。無闇な事は、出来ない」

「しかしですな……」

渋る大臣を余所に陛下は、そう言ってくださった。
陛下……私のために。
その優しさに胸がキュンとなった。
そしてもう一度影近達に会うことになった。
ミアは、棺の中で眠っていた。

影近達は、地下の牢屋に囚われていた。
階段をおりて会いに行くのだが何だか
怖くて不安になっていく。

「大丈夫だ。俺がそばに居る」

「はい。」