『うぅ、殺せ殺せぇ!!!』



『担がれたぐらいで大袈裟な』



『お前は!!!
今の女子高生は繊細なんだぞ!!』



『お前程その言葉が似合わない女は
見たことがないな。


シートベルトを閉めろ、行くぞ』



『つくずく喧嘩を売るな!!


ん!閉めた!!』



『全く、今死んでもらっては困るのは俺だ』



『はいはい、ラグビー大事だもんね』



高級車が滑るように走り出す。



今気づいたけど、左ハンドルじゃん、これ。



『わざわざ持ってきたの?』



『何をだ?』



『この車。


日本じゃ左ハンドルなんて
そうそう売ってないでしょ?』



『わざわざ持ってくるわけないだろ。


向こうで使ってた車は売って、
こっちで手配していた。』



『買ったのぉ!?!?』



『残念なことに、
金は余るほどあるからな』



『へー、いいですね。有名人は』



『安心しろお前も直ぐになる』



『なりたくない。』



『.....そうか、』



そう言って頭を撫でられる