ケータイ小説 野いちご

Cocoa -ここあ-

私は動悸が激しい胸を抑えて息もたえだえに、金髪男性に投げかけた。

猫のようなくせ毛の金髪に、少しクマがある目元、そしてこんな晴れた日なのに、夏服の私とは全く季節感が違うロングTシャツ。

どっからどう見てもインドア派な謎の男。

これだけよく見ても何も思い出さないってことは、会ったことないんだよね?

それなのにあの距離感は何!?

「俺は寿々森(すずもり)煌音(あきと)。君は?」

ええ、嘘でしょ?

出会ったばかりの知らない人に名前言っちゃうんだ……。

彼のマイペースな態度に呆気にとられる私。

君は?って聞かれても、怖くて言えるわけないじゃない……!!

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