ケータイ小説 野いちご

冬 -Domestic Violence-



『上原さんはお風呂が好きだったようです。』


「・・・・・・・・・。」


『以上です。』


「・・・終わり!!?」


『神野くん。この事件は至って単純です。

むやみやたらに女性の日記を覗くのは趣味に合いません。』


「まぁ確かに誰が“黒”かはもう明白だからいいけど・・。

中野はどこにいると思いますか?

こんだけオオスカワ署の皆が捜索しても見つからないって事は、

もう県外に逃げてるかもしれないですよ。」


『浜田署長はその可能性も見据えて私達に応援要請してきたようです。

所轄は“管轄”で行動範囲が制限されますが、

私達は県外でも構わず捜索できますからね。』


「こりゃビワリーよりも手こずるかもしれないな・・。」



『いえ、私はまだオオスカワの街にいると考えています。』


「その心は・・?」


『街の至る所に防犯カメラが設置されているこの時代に、

1人の人間がそう簡単に逃げ切れるとは思えません。

必ずどこかのカメラで姿を捉えるはずです。』


「でもオオスカワ署の映像解析班は発見できてない。」


『その為、まだ中野氏はこの街のどこかにいると考えました。』


「って言っても、小泉とか成田が昨日までに捜索しまくってるから当たり所がないですよ?」



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