「おはようございます」
「おはよう。よろしくね?」
「はい」
柚葉の母は体力的にも柚葉を外に連れ出すことがなかなかできなかった。柚葉の世話をしていて家事をゆっくりしたり、髪を切りにさえいけない日が続いていた。永遠の申し出は柚葉の母にとってもありがたかった。

永遠はしゃがんで柚葉の顔を見る。
優しく微笑み
「おはよう」
とあいさつする。
そんな永遠にも柚葉は表情を何一つ変えない。
二回目の手術以来、柚葉は笑っていないことも柚葉の母から聞いていた。
もう一度笑ってほしい。
永遠の最初の目標はただ一つだった。