「大丈夫ですか?」
運転手の声に永遠が柚葉の体を抱き起そうとすると柚葉は永遠を見ておびえた表情でその手を振り払った。
「?」
永遠は訳が分からず柚葉の正面にしゃがみこむ。
「柚葉、俺だよ。柚葉?」
永遠の声掛けにも答えず柚葉は頭を抱えてがたがたと震えていた。
「どうした?」
永遠は柚葉の左耳の近くで声をかける。
それでも柚葉の震えは収まらない。

柚葉が俺を覚えていない・・・?

永遠も戸惑っていると
「柚葉っ!?」とトラックの後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。