柚葉の言葉に永遠はまた頭を撫でた。
「永遠ももう帰ったら?」
恥ずかしくて頬が赤くなるのを見られたくない柚葉がそういうと
「あぁ」
と返事をすると
「じゃあな」
と永遠は柚葉に背中を向けて歩き出した。

病室の扉を開けて永遠が帰っていく。
その後ろ姿に胸がぎゅっと苦しくなるような感覚に襲われる柚葉だった。

本当は帰らないでって、いつまでもそばにいてほしいって言いたい。

でもそんなことは言えないと言葉を飲み込んだ。